運を持っている人

オタクをやっていると運が欲しいと誰でも思うはずだ。チケ運、席運に関わってくるからだ。私は運を持っている人を見たことがある。その時の話をします。このブログには運が強くなる方法とかそういったことは書かれていません。

 

私はコンサートスタッフのアルバイトをしていたことがある。とあるコンサートの物販をしていた時の話だ。そのアーティストの物販には〇〇〇〇円ごとにブロマイドを1枚引けるという特典があったのだ。ブロマイドには多数種類があり、もちろんランダムだ。自分が好きなメンバーのブロマイドが出るとは限らないのだ。しかも、その中には当たりが入っていて当たりを引くと景品がもらえるというものだった。

 

ブロマイドは箱に縦に並べられて入っており、引いていく人を見ていると端から順番に取っていく人と真ん中あたりから適当に取っていく人といた。

 

ライブが始まると物販は休憩や終演後の準備をする。私は偉い人から当たりのブロマイドを適当に箱に入れておいてと頼まれたのだ。当たりのブロマイドは開演前と終演後用に分けられていたのだ。売り場は20ヶ所くらい(私の記憶では)あったが、私は自分の売り場に1等のブロマイドを入れたのだ。もちろん他の当たりのブロマイドは各売り場に適当に入れておいた。

 

そうはいっても終演後にグッズを買いに来る人はそんなにいない。当たりのブロマイドたちは引かれずに終わると思っていた。そんな時、物販終了間際に1人の女性が私の売り場に向かって真っ直ぐ歩いてきた。私は普通に対応し、ブロマイドを1枚引いてもらった。なんと1等だった。鳥肌が立った。当たりを入れた自分でさえ、どれが当たりのブロマイドかわからないほどだった。ブロマイドは100枚以上あったのだから。

 

たくさんある売り場の中からここを選び、しかも100枚以上あるブロマイドの中から当たりを引く。どんなに低い確率だろうか。運を持っているとはこういうことなのかと思った。

 

私だって運が良かったことはある。それが必要な時には発揮されないのが運なのかもしれない。いつかは神席を引いてみたい、いつかは自担と遭遇してみたい、そんな夢を持ちつつ運が巡ってくるのを待っている。